成人の歯の本数は一般的には28本〜32本あります。
人間の歯は乳歯から永久歯に一度しか生え変わりません。永久歯が生えそろうのが12歳ぐらいですから、その後は、残りの70年、代えのきかない永久歯を使い続けなければいけません。
70年というのは、かなり長い期間です。身の回りの道具を思い浮かべてみてください。70年間、毎日使い続ける道具は、そうないはずです。

平成17年度歯科疾患実態調査報告(厚生労働省)
50代前半で3.2本、60代後半には9.7本と、年齢とともに歯が抜け落ちていきます。
それでも、虫歯で大事な歯を削ってしまいますか? 虫歯は予防のできる病気です。
虫歯にならなくても、歯周病で骨が溶けたら、歯はもちません。
一生、自分の歯でおいしく食事をしたり、快適な生活を送るためには、正しい知識と日々のホームケアが欠かせません。

平成17年度歯科疾患実態調査報告(厚生労働省)より(一部改変)
<DMF歯数>
DMF歯数とは、虫歯・治療した歯・抜歯した歯の合計本数です。
虫歯がゼロだとしても治療した歯があることでDMF歯数の値はあがります。
歯を削って、詰めていくほど(DMF歯数)、歯の本数(残存歯数)が減っていきます。
つまり、このグラフからは、「歯を治療すればするほど、歯を失ってしまう」ということがわかります。健康のためにと虫歯を治療することで、かえって歯の寿命を縮め、入れ歯に近づいていっているのです。
では、どうしたらいいのでしょうか?
方法はひとつ。歯がまだそろっているうちに、自分にあった予防方法をきちんと身につけることです。
虫歯治療は、するからにはきちんとおこなわないと、そこからさらに虫歯が広がることにもなりかねません。
ですが、本当は、虫歯治療自体、しないほうがいいのです。
虫歯は治療しても、元の天然の歯に戻るわけではありません。歯は一度削ったら、もとには戻りません。インプラントや審美性の高い詰め物・被せ物もありますが、それでも到底、健康な白い歯にはかないません。それだけ、健康な自分の歯は価値あるものなのです。
熊谷歯科医院では、もちろん必要な場合は虫歯を削って治療をおこないますが、再石灰化が期待できるような状態や進行しない虫歯に関しては、無理矢理治療をおこなうことをせず、経過を注意深く観察しながら、フッ素塗布やクリーニングといった予防に力を入れています。